◆ル・コルビュジエ 『ユルバニスム』
 

都市での生活

建築や都市計画の範疇として、どこまでを考慮するべきかというのは難しい問題である。
たとえば人々が都市でどのように暮らすかは、基本的には自由であるべきだ。
計画にもとづいてつくられた都市であっても、その計画どおりに使用しなければならないということはないはずだ。
では都市計画は、なにをどこまで計画すればいいのだろうか。

コルビュジエはためらうことなく、都市生活について独断的に記述する。

まず仕事の時間と休息の時間とにわける。
八時間労働、続いて八時間の休息、「都市計画家はそれに答えるべき」だと語る。
休息の時間には、スポーツ、芸能、娯楽、見世物、そういったことを可能にするのも都市計画家の役割のひとつとして考えているようだ。

ここでは、カミロ・ジッテエベネザー・ハワードの名前も見られる。
過去の都市計画についても考慮に入れながら、どうあるべきかを考察している。

印象的なのは、「真っ直ぐな街路は仕事の街路」であり、「曲がった街路は休息の街路」であるとしている点だ。
コルビュジエの設計にもそれは随所に見られる。

コルビュジエの思想

コルビュジエといえば近代建築の巨匠である。
住宅を「住むための機械」と言ったのはあまりにも有名だ。

絵や彫刻も制作する芸術家でありながら、機械や工業についても肯定的で大量生産を推奨しているような記述も多い。
本書にもそれは見られる。

都市において重要なこととして、「高層に建てること」ということがある。
これは人口が集中するのを受け入れていくために上に拡張するということである。

また地下や地上の低層を交通のために利用するということも同時に意味している。

「現在の都市は、幾何学的でないゆえに死にかけている。」とコルビュジエは語る。
これは本書の総論にある内容につながる。

直接的な把握を越え高度に創造される都市は幾何学的であるべきとする。
不規則で非理性的な敷地を規則的な敷地に変えていくことが重要であるとする。

シトロエン住居(http://www.fondationlecorbusier.frより)

シトロエン住居(http://www.fondationlecorbusier.frより)

そして規則的な設計の結果は、大量生産である。「大量生産の結果は、標準であり、完全さである」とコルビュジエは主張する。この説明部分には、ドミノ住居やシトロエン住居の図が差し込まれる。

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