◆太田博太郎 『日本建築史序説』
 

-日本人の美意識のありか-

日本の歴史と建築

本書は日本の建築のはじまりから中世までについて書かれている。

また本書は膨大な資料をもとに書かれており、全体の半分近くの分量が参考文献のページに割かれている。

はじめに「Ⅰ日本建築の特質」として概要が書かれる。
その後「Ⅱ日本建築史序説」として各時代の建築について詳細に書かれる。

世界各地の歴史的な建築物の多くがそうであるように、日本でも歴史的な建築物は宗教にまつわるものが多い。
本書でも神社や寺が考察の中心になる。

神社や寺はある一定数以上からなる集団が形成されて、はじめて意味を持つ。
それ以前の建築は住居や倉庫が中心となるわけだが、現物が残されていないため遺跡や土器などから想像するしかない。

長い年月を経てもなお残っている建築物にはそれだけの理由がある。
建てなおしながら保存してきた経緯がある。
神社のなかには数年ごとに建てなおされ、つくられたときの姿をいまに残し続けているものも多い。

西欧の石を使った建築では腐ることがないので長きにわたって残る。
日本の木を使った建築ではそれが不可能となる。

西欧の歴史的建築物とは異なる、残すために人の手がかけられてきたという時間の重みが日本建築にはある。

三内丸山遺跡(wikipedia.orgより)

三内丸山遺跡(wikipedia.orgより)

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