◆ヴィンセント・スカーリー 『アメリカの建築とアーバニズム(上)』
 

 

アメリカでは木造構造建築が可能だった

 語られるべき建築として最初にあるのは、イギリスの影響が強いものであった。
 とはいえ、大型の宗教建築のようなものが少ないのは中世のヨーロッパのように権力が集中する構造が出来ていなかったせいかもしれない。

 スカーリーが考察する対象も、住宅が中心となる。

 アメリカの建築では、かつてのヨーロッパにあった石の壁で天井を支えるといったものではなく、早い段階から木材を使用し建てられていた。
 それはイギリスの中世木造住宅がそっくりそのまま輸入されたことによる。

 当時の住宅は、暖炉だけが丈夫な石で作られており、それが住宅の中心となってもっとも大きな存在感を示していた。
 この頃の建築の特徴としては、自立し、やや気どり、非寛容でむしろ四角ばり、直線的であったとスカーリーは書く。

Pages: 1 2 3 4 5 6

Sponsored Link